研究内容

 詳細な研究内容については各研究室のホームページをご覧ください。

興味のある分野があれば、随時質問等受け付けていますので、ぜひご連絡ください!


廣畑研究室(詳細な研究内容コチラ

 廣畑研究室では、動脈硬化などの循環器疾患から、がんの血管新生変形性関節症まで、さまざまなテーマについて基礎研究を行っています。細胞を扱う実験か分解マウス・ラットなどの疾患モデルを扱う実験まで、多種多様な実験手技を身に着けることが可能です。一人一人が自分のプロジェクトを持つことが多いのが当研究室の特徴で、週1回のカンファレンスでそれぞれ進捗報告をしながら皆でディスカッションする時間を設けています。

 

〈キーワード〉

変形性膝関節症(OA)

炎症や機械的ストレスにより軟骨がすり減ることで、関節の可動制限や痛みが生じる慢性疾患です。OAの治療法は対症療法が主であり、現在OAに対する効果的な治療法の開発が求められています。

 

マトリックス分解酵素

細胞外マトリックス(ECM)は、細胞間の隙間を埋め、組織の形態形成・分化・ホメオスタシスに必要とされています。このECMを分解するのがマトリックス分解酵素で、ADAMTSやMMP、CEMIPなど様々な種類があります。関節内のコラーゲン等がこれら分解酵素によって分解されることがOAの進行に関与することが分かっています。

 

細胞外小胞(EVs)

ほぼすべての細胞から分泌される、脂質二重膜構造をもつ小胞の総称です。細胞外小胞にはその産生細胞に由来するタンパク質や核酸などが含まれており、他の細胞に取り込まれることで細胞間情報伝達を担っています。近年、新たなドラックデリバリーシステムとして注目されています。

渡辺研究室(詳細な研究内容はコチラ

 渡辺研究室では、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)心血管疾患との関連について、SHRSP5/Dmcrという特殊な疾患モデルを用いて研究を行っています。それぞれのプロジェクトに共通する実験主義などは、大学院生が丁寧に教えてくれます。和気あいあいとした雰囲気で研究を行っています。大学院では海外で開催される国際学会での研究発表や英語論文の執筆に積極的に挑戦しています。

 

 

〈キーワード〉

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

NASHはアルコール多飲歴がないにも関わらず肝臓へ脂肪が沈着(脂肪肝)し、さらに炎症や線維化が加わった病態です。NASH患者の一部は肝硬変、肝がんへ移行することが分かっていますが、線維化を効果的に治療できる薬剤は存在しません。また、NASH患者では、心血管疾患(心筋梗塞や動脈硬化など)の発症率が顕著に上昇することが問題視されています。

 

SHRSP5/Dmcr

生来から高血圧を有し、高脂肪食の給餌によりヒトのNASHと似た病態を呈すモデルである。さらに、L-NAME(一酸化窒素合成酵素阻害薬)との併用により、げっ歯類では難しかった大動脈の脂質沈着および虚血性の心筋障害を引き起こします。渡辺研ではSHR等疾患モデル共同研究会より分与を受けています。

 

胆汁酸

胆汁酸は肝臓でコレステロールより生合成されるステロイド化合物で、主に食事性の脂質吸収に働いています。胆汁酸のうち、二次胆汁酸といわれるものの中には、細胞毒性を有するものもあり、組織の炎症等を引き起こします。渡辺研では、胆汁酸がNASHと心血管疾患に共通する増悪因子であることを発見し報告しました。